plus
67photo
hert
head
タモツの日記
ex
point
hert
273
comment
6
return
7
fly
N
book
#273 ワーク・ワーク・バランス

十勝の田舎町で暮らしている。僕はとある企業の広報担当だ。業務の中には公式サイト内の「おしらせ」の更新もある。文章は3行で、写真は10枚ほどが目安。月に2回の更新が目標だ。そのようなサイトが2つあり、さらにもうひとつ、すこし長めの文章が必要なサイトがある。記事を作るのは楽なのだが、頻度が大変だ。他業務もあるから、スケジュール管理も必要となる。過去には2回×3の目標に届かなかった月も多い。ノルマではないから、怒られたり注意されたりもしないが、僕としては改善したい課題なのである。

僕の他業務と広報の仕事の比率は8:2。それは入社時から決まっていた。けれども、数ヶ月が経ち、その比率を守ることもできなくなってきた。月から木曜日までが他業務で、金曜日に広報の仕事をする。そんなスケジュールは、すぐに破綻した。業務の間に、境界線は作らない方がよかった。他業務の中に広報の仕事を染み込ませる。常にカメラを持ち歩いて、他業務をしながら、「おしらせ」のネタになるような写真を撮ることにした。けれども、それも上手くはいかなかった。どうしたものだろう。さらなる改善が必要なのである。

僕は広報の仕事の比率を上げた。それは時間の割合ではない。重要視する割合だ。およそ5:5。今までのように、業務の間に広報の仕事を入れるのではなく、積極的にスケジュールへ組み込むことにしたのである。

策はもう一つある。撮りたくなるものを探した。仕事としての撮影理由は、後付けすればいい。レンズも被写体漏れの少ない広角ではなく、映りを重視したレンズを用意したい。ピント合わせはマニュアルフォーカスだが、優先させる映りのクオリティの前では些細なことだ。おまけに絞りはきっちりと絞るつもりだ。撮影のハードルは上がる。失敗はできないから、緊張するだろう。のぞむところだ。その緊張も楽しめばいい。つまるところ、無難な写真を撮りにいくのではなく、本気で迎え撃つスタイルに変更したのである。

そのときはやってきた。他部署だと勝手が分からないから、ちゃんとアテンドをお願いしておいた。あとは自分の好きなように撮ればいい。建前的には、作業の様子を写真におさめる。けれども、僕は美しさだけを撮りにいった。

公式サイトに載せた写真は、僕好みの1枚となった。おそらく、他人が見ても特別な感情は湧かないと思う。けれども、稀に引き寄せられる人もいるのではなかろうか。そうあってほしい。これは、農家時代に僕が撮っていた「きのこ写真」と同じだ。きのこの写真なのだが、被写体の意味以上に引き寄せられる何かを感じてしまう。そう思ってくれる人がいたら嬉しい。そのような写真を仕事で撮れたことに満足している。強いて不満を言えば、お気に入りの写真になっても、僕のサイトには載せれず、コレクションにはできないことぐらいである。

けれども、この仕事の進め方に再現性はない気がしている。そもそも、今回の写真は、被写体となる環境が美しすぎた。前々から撮りたいと思っていて、頭の中のシミュレーションも何度も行っていた。僕の好みの一枚になる可能性は高かったのである。けれども、同じレベルの写真が撮れそうな場所やタイミングは、今のところ皆無。このままだと、今回でこの方法も終わってしまうだろう。どうしたものか。

仕事の比率を上げてみようか。8:2だった比率も気持ち的には5:5へ引き上げた。それをさらに高めて、常に写真のことを考えてみようか。2:8くらいがいいのかもしれない。どうなんだろう。僕のサラリーマン的な撮影の悩みは、まだまだ続くようだ。

home
move
fly
zoom
plus
foot