





十勝の田舎町で暮らしている。僕はとある企業の広報担当だ。片手間でその仕事に携わっている。当初は僕ひとりで取り組む予定だった案件も、今は数人で業務にあたっている。ありがたいことだ。たしかに、僕個人の自由度は少なくなったかもしれない。けれども、苦手な部分を補ってくれるのは嬉しい。やれることも大きくなる。なにより心強い。そして楽しい。あらためて、転職してよかったと思っている。
とはいえ、本業務も忙しい。そちらも苦にはならない仕事だから嫌になることはないが、そろそろ時間が足りなくなってきた。でも、急ぐ必要のない案件だから、そこは楽観的でいられる。他部署のお手伝いもこなせているというわけだ。
先日は、長距離の運搬業務を引き受けた。なかなかのロングドライブ。MTの2tトラックだったが問題は無い。MTの操作は毎日の運転で体に染みついている。とはいえ、1日に複数のMT車を乗り継ぐと、アジャストにずれも生じる。通勤車、社用車、2tトラック。MT3台を乗り継いだ。正直に言うと、まだ会社の彼らとは仲良くはなれていない。かなり気を使っている。だが、それも時間が解決してくれるであろう。
それでも、仕事でのロングドライブは楽しかった。最初は運転に集中する度合いが強かったが、途中からは別のことを考える余裕も生まれた。ちょうど、執筆依頼を受けていたいので、その時間が確保できたというわけだ。時間にして約3時間。それの往復。たしかに運転を疎かにはできないので、考える効率は高くなかったが、それでもおおよその文章骨格は組み立てることはできた。
あとは仕事時間中にパソコンと向き合うだけ。容易と思っていたが、なかなかに時間が取れなかった。基本的には独りでいることの多い勤務業態。故に、パソコン作業を業務に取り入れることは簡単であったが、たまたま他の業務が重なって、気が付けば未完成のまま数日が過ぎてしまった。特に締切日は決まってなかったが、僕の中での期日は過ぎてしまったというわけだ。
それでも、文章は完成させた。依頼分と提案分を含めてだ。あとは校正と簡単な編集を行うだけ。けれども、その時間も確保できなかった。また、1日が過ぎてしまった。だが、慌てない。しっかりと時間をとって編集はするつもりだ。今後のことも踏まえると、それが最良の選択と思っている。
この案件は社長から直接依頼されたものだ。秘密にしてるつもりはないが、そのことを知っている者は少ない。けれども、社内では文章を書ける人を熱望している方も複数いる。僕はそこに当てはまることは可能なのだろうか。
正直に言うと、自信は無いが当てはまりたい気持ちはある。故に、今回がダメでも、書き続けて上を目指す努力はするつもりだ。そのためにも時間の確保をもう少し考えないといけないのかもしれない。「書けない!」なんて言ってる暇はないのである。