- SHIITAKE BLOG -
しいたけ ブログ
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SNS発信の向こう側へ

僕がまだ地域おこし協力隊員だった頃、町の公民館で写真展を開催しました。目的は活動報告を兼ねたPR。なにより訪れた方々が楽しんでもらえたら御の字。雑談のネタにでもなれば幸いとの想いで取り組みました。想定した来訪者は、公民館という場所柄とりわけ写真に特段の興味を抱かない方々。ですので、すこし変化球的な展示を試みることに。奇しくも、その年は町の開拓120周年ということで、1,200枚の写真を展示してみました。友人宅でアルバムを広げたときの空気感を創ったつもりです。

結果的に、会場では展示物を囲んで数人で談笑している光景があったり、ひとりで黙々と眺める方がいたりと、創りたかった空気感がそこにはありました。いい反響も頂けたので、写真展は成功したと思っています。

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写真展ではL判サイズの写真を展示

単純に、自分の創作物を多くの方に見てもらえて嬉しかったです。SNSなど、Webの世界でも見てもらえることは嬉しいのですが、それとは別の多幸感がそこにはありました。そして、自分の創作物がどこまで行けるのか、世に問うてみたい気持ちも生まれました。その頃からぼんやりと、人の集まるところで個展を開催して成功させたいと思うように。ただ、そこでも失敗の連続でした。ギャラリーを訪ねても、自分の現在地を諭されて。企画書を出版社に送っても相手にされず。もっと手前から歩む必要があることを知りました。

けれども、本業の椎茸栽培の手を抜くことはできず。かといってそれを言い訳に歩みを小さくはしたくありません。そこで、まずは知ってもらうためにZINE写真集を作り、それを届けるためのクラウドファンディングの実施を決めました。ただ、思った以上に仕組み作りは難航し、最終的にはプロジェクトページの再審査の結果を待つだけの段階で撤退することになりました。それが今年(2023年)の4月のことです。

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CFのZINE写真集PRの表紙画

残ったものは、試し刷りしたZINE写真集。その後、別件のクラウドファンディングのリターン品となり、数名の方に選んで頂けました。ZINE写真集の内容も、若干ですが再編集させて頂きました。表紙はモノクロに。巻末の文章は全て刷新。僕の写真に対する想いと、椎茸栽培に関する想いの交差点を、明確に書き表しました。そこがZINE写真集で強く伝えたいポイントであり、写真を通してでしか伝わらないものと思っています。

今回、リターン品のために発注しましたが、すこし多めにお願いしときました。今後は、これを待ってる人に届ける方法を模索します。きっと、その先に人の集まるところでの個展開催とその成功があると思うから。てはじめに、実家の母親へ送ることは決めてます。

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